2007年11月15日

立体世界の表現2(パースを使ったキャラ描写)

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※長らくほったらかしてすみません…。文章は後ほどアップします
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2007年06月17日

少年誌にイケメンは必要か(美男子を描く)

現代において、少年漫画の読者は少年だけではありません。
女の子も普通に少年漫画を読む時代になりました。
その新たな読者層を狙って、現代少年漫画には、必ずと言っていいほどひとりは美男子が登場します。
美男子が描けることは、少年漫画家にとっても、もはや立派なアドバンテージだと言えるようになったのです。

しかし、少年漫画誌で担当が付いた方なら分かると思うのですが、やはり第一に求められるものは、「かわいい女の子が描けること」です。
ここで問題になってくるのは、「かわいい女の子」の顔のかたちと、「格好よい男の子」の顔のかたちは、相反するものだということです。
担当さんに言われるままに、最初に「かわいい女の子」を描く術を身につけた漫画家(とくに男の)にとっては、美男子を描くことは非常に高い壁となって立ちはだかります。
しかし、だからといって、美男子を描くのを諦めるのは早計かとも思います。
先ほど描いた通り、美男子を描けることは非常に大きなアドバンテージになりますし、また、相反する顔型をうまく描けるようになることで、自分のキャラ造形に幅が生まれ、キャラの描き分けの上達にも繋がります。
なので、少年漫画家志望者さんたちも、一度は美男子を描くことに挑戦することをおすすめします。

まずは、美男子が描ける漫画家さんの絵をよく見て(別に格好いい男性の写真集などでもよいですが)、その顔の輪郭や、目鼻立ちのバランスを考えながら模写してみることが大切だと思います。


Inoue Takehiko illustrations
Inoue Takehiko illustrations


井上雄彦さんは、文句なしに美男子が描ける漫画家です。
(反面、井上さんの描く女性陣は、やや男受けしない絵柄になっていると思います。)
中学生時代、女子がきゃあきゃあ言いながらスラムダンクを読んでいるのを見て、なんだか不思議な感じがしたのを覚えています。
この本は、イラスト集としても非常にクオリティが高く、持っていて損はない一冊だと思います。

他にも、美男子がうまいと思う作家さんの画集をあげておきます。


BLEACH-ブリーチ-イラスト集
BLEACH-ブリーチ-イラスト集

日記書いてる場合じゃねえよ
日記書いてる場合じゃねえよ


久保帯人さん、安野モヨコさん、ともに美男子を描くのが非常にうまいです。
これら美男子に共通しているのは、鼻とあごの形だと思います。
鼻筋が高くて長く、あごのラインがすっきりしている、これが典型的な美男子の象徴ですね。
この二点を一番端的に表せるのは、横顔だと思います。
逆に、この二点、とくに鼻の高さを正面顔で表すのは、至難の業です。
まずは横顔で美男子に挑戦してみるのが、上達への近道なのではないでしょうか。

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ちなみに、直球勝負な、こんなタイトルの本もあります。
作者は女性作家さんですので、女性の好みを知る上で貴重な一冊だと思います。
いろいろなタイプ別の美男子が描かれているのも役立ちます。


美少年の描き方
美少年の描き方


余談ですが、修練の結果、美男子がうまく描けるようになったとしても、少年漫画誌で美男子を主人公に据えるのはやめておいた方が無難です。
「いちご100%」という漫画をご存知でしょうか?
少年週刊ジャンプ誌上で連載され、20巻近くのコミックスが発行された、なかなかのヒット作と言える作品です。
この作者、じつは「いちご100%」の前に、「りりむキッス」という漫画をジャンプ誌上で連載していたのですが、こちらは2巻分しか続きませんでした。
ふたつの漫画ともに、「主人公である男の子が、なにかと女の子にもてる」というラブコメの典型のようなストーリーなのですが、ふたつの漫画には、ひとつ決定的な違いがありました。
それは、主人公の格好よさです。
そうです、「りりむキッス」の主人公は、美男子だったのです。

少年漫画は、子どもたちに夢を与えてなんぼです。
「顔のいいやつが一番活躍する」という、おもしろくも何ともない現実をつきつけたのでは、読者の支持が得られなかったのも当然のことかもしれませんね(笑)
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2007年05月26日

自由な小指(自然に見える手の描き方)

人物を描くとき、最も苦戦を強いられる部位のひとつが手でしょう。
昔、僕の通っていた学校の美術の先生が「手を描こうとする人間はうまくなる」と言っていましたが、なるほど、手のように複雑なかたちを捉えようとする意識があれば、自ずともののかたち全体を認識する力も鍛えられるというものでしょう。
あなたの描く人物の手は、おざなりに描かれてはいないでしょうか?
手をうまく描くのに早道はありません。
とにかくしっかり数を描いて、まずは全体的なフォルムを感覚的に覚えましょう。
もちろん自分の手を見て描くのもよいのですが、おのずとポーズは限られてきます。
そんなときは、しっかりとした参考資料を書き写すのもおすすめです。


やさしい顔と手の描き方
やさしい顔と手の描き方


この本には、色んな手のかたちが、正確なデッサンによって描かれているので、まさに手を描く際の格好の資料といえます。
また、普通の手だけではなく、子供の手や赤ちゃんの手、さらには老人の手に至るまで、色んな年齢層の手が掲載されているのでかなり役立ちました。
手の資料としては、こちらもおすすめです。


スーパーデッサン 人物〈3〉顔と手の表情篇
スーパーデッサン 人物〈3〉顔と手の表情篇


こちらは手の描き方も詳細に載っています。
ものを食べるときの手、電話をかけるときの手など、場面別の手の動きも掲載されているのも便利です。
しかし、どちらも読んだだけでうまくなるということはないので、やはり数をこなすことが大切です。
一日ひとつは、必ず手だけの絵を描く習慣をつけるといいと思います。
個人的に、手を描く際にとくに意識すべきだと思ったことは、“親指以外の指の関節は二つある”ということです。
当たり前といえば当たり前のことなんですが、手を描くことに慣れていないうちは、案外忘れてしまいがちな事実です。
この点を意識して、手の全体的なかたちをつかんでいけば、自然と上達していくんじゃないかなと思います。

ところで、ときどき小指をたててコップなどを持つ人を見かけることがありませんか?
小指って、手のひらのはしっこでひっそり佇んでいるような地味なイメージもあるかと思いますが、じつは何気ない瞬間に、結構自由な動きをしているように思うんです。
中指、薬指は、たいてい人さし指からの流れを汲んだ、規則的な動きをしているのですが、小指だけは大胆な動きをしているんじゃないでしょうか。
もちろん本人は、小指を動かそうと思って動かしている訳ではないのだと思います。
つまり、この小指の自由な動きを意識して描くと、何気ない瞬間の、より自然な感じの手になるのではないでしょうか。


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上の絵の左側の手は、右側の手の小指を、少し大胆に動かしたものです。
どうでしょう、そんなに変わらないといえば変わらないのですが、小指に動きが発生した効果で、少しだけ自然な感じの手になりませんでしたか?
さらにもう少し詳しく言えば、左側はちょっとした目的意識のある、ぴしっとした手、右側は何気ない瞬間の、気の抜けた自然な手、といった感じになっているのではないでしょうか。
僕が見る限り、うまい絵描きさんが描く何気ないシーンの人物の手は、やはり小指が自然と自由に動いている気がします(特に女性の指)。


上にあげた本のタイトルが示すように、手は、顔とならんで複雑、かつ重要な部位だと思います。
より魅力的な人物を描くためには、魅力的な手を描くことが、不可欠なのかもしれないですね。
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2007年05月09日

顔こそすべて2(キャラと同じ顔をして描く)

某番組にて、『20世紀少年』などで知られる漫画家、浦沢直樹さんが「泣いてるキャラを描いているときは俺も泣いているし、笑っているキャラを描くときは俺も笑っている」というようなことを言っていました。
これは、浦沢さんに限らず、プロの漫画家さんなら多くの方は自然にこうなってしまうそうです。
つまり、作者である漫画家さん自身が、キャラの感情の変化に、否応無しに引き込まれているということになります。

顔の表情は、感情を表すのに最も有効な手段です。
喜怒哀楽のすべてが、顔の中で表現できると言っても過言ではないと思います。
キャラの感情の起伏は、物語の起伏と繋がっています。
ですから、見た目の中で、最も大事な顔、その顔が感情を上手く表現できるかどうかは、物語を盛り上げるうえでも、とても大事なことだと思います。
悲しい場面で、キャラがなんだか分からない顔をしていたら、読者もあまり引き込まれることはないでしょう(こいつはそういう感情起伏のないキャラだ、ということを示したいのなら逆に効果的ですが)。
日頃から自分のキャラで、あらゆるパターンの表情を表せるように練習しておくのが良いと思います。
そんな表情を描く上で、参考になるのはこれです。


スーパーデッサン 人物〈3〉顔と手の表情篇
スーパーデッサン 人物〈3〉顔と手の表情篇


この本で一番役立つ部分は、喜怒哀楽別に表情のパターンがまとめられている点です。
つまり、悲しいときは眉毛がこういうかたちになる、嬉しいときは口がこういうかたちになる、というのが一目瞭然で分かるようになっています。
もちろん人間ですから、「これが正しい」という表情はないのですが、あくまで一般的な例として模範的なものが載っているので非常に便利です。
「爆笑美人」という、なんだよそれ、とちょっと突っ込みたくなる項目があるのですが、しかしそこに載っている顔がまた「あぁ、こういう顔して笑う人っているよな」と思ってしまうようないい顔をしてるんです。
この「爆笑美人」、僕の下の絵でも参考にしました(笑)

あと、個人的に表情がうまいと思う作家さんはこの人です。


BLEACH (20)
BLEACH (20)


久保帯人さんは、眉間や鼻の付け根に出来るシワをうまく使って感情を表していると思います。
しかもそれが、老若男女問わず出来るのですから、大したものです。
僕は、顔のデッサンの狂いがほとんどない(と思われる)20巻以降から揃えていて、表情の参考に役立てています。

あと、技術以前の問題としては、自分がどれだけキャラの感情に歩み寄れるかも、大事なことだと思います。
読者を感情移入させたいのであれば、まずは自分がその描くキャラに感情移入してみてはどうでしょうか。
僕がよく使うのは、キャラの感情にあわせて、BGMを変える、という手です。
BGMの効果って、馬鹿にできないものです。
ウォークマン、それも、インナーイヤーヘッドフォンで音楽を聴けば、周囲の雑音が全く聞こえなくなり、自分の描いているキャラと真っ向から向き合えるのでおすすめです。
普通のイヤフォンよりも若干値段は張るのですが、その分音質には感動的なものがあります。
インナーイヤーヘッドフォンは、機能的にもデザイン的にも、SHURE社のものが、おすすめです。


GETPLUS ( ゲットプラス ) 楽天店E4C-J インナーイヤーヘッドフォン (ホワイト×グレー):SHURE



GETPLUS ( ゲットプラス ) 楽天店E3C-J インナーイヤーヘッドフォン (ホワイト):SHURE



そうして、プロの作家さんと同じように、自分が自分の描いたキャラと思わず同じ顔をしてしまっていたなら、きっと、いつもより生き生きとした表情のキャラが描けているはずです。

余談になりますが、僕は以前描いた漫画の中で、物語が盛り上がる場面で、キャラの顔のアップの表情を、やや左向きに描いて仕上げていました。
完成原稿を送ったあと、担当さんから電話があり、「なんでこのいい場面で、この人はそっぽ向いてるの?」と正面への向きなおしの変更を命じられました。
やはりここ一番、という場面では、正面、つまり読み手ときちんと向かいあっている状態で表情を描く、というのが、一番感情が伝わるようです。
これぞ、という表情は、正面向きの顔で練習することをおすすめします。

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2007年05月06日

顔こそすべて(見た目の一番大事な部分)

僕が編集者に初めて漫画を見せた時、「君の絵は顔だけまぁまぁ上手いね。全然身体が描けてないけど」と言われました。
図星でした。
しかし、そのあとにこうも言われました。
「でもまぁ、逆よりはいいけどね」

編集者の言葉が示すように、顔は人間の部位の中で最も目を引く、重要な部分だと思います。
多くの漫画家志望者も、顔から上だけの絵は、これまでの人生で最も多く描いてきたのではないでしょうか。
その紆余曲折の過程を経て、各々自分なりのキャラの顔をつくりだしてきたと思います。
しかしその顔には、読者が違和感を感じるような変な癖はついていないでしょうか?
大抵の人は自分の好きな漫画キャラの顔真似から始まったと思いますが、一度は普遍的な顔=現実の人間の顔の形を模写するなどして確認し、自分の絵のバランスを顧みることも必要だと思います。

僕はドラゴンボール、とりわけ主人公の孫悟空ばかり真似て描いていました。
というか、あの顔しか描けませんでした。
僕が初めて描いた漫画らしきものは、悟空とバーダックが手を組んでターレスを倒すという、一パターンの顔しか登場しない不思議なものでした(キャラが分からない人、すみません…)。
その影響からか、今でもハンサムを描くことが苦手です。
女性作家さんが描く男性の顔を見れば傾向がつかめると思うのですが、だいたいハンサムと言えば、面長で鼻筋は長くて高く、あごのラインがシュッと鋭い感じの顔をさすと思います。
しかしドラゴンボールの孫悟空といえば、ご存知ホームベース型の小鼻顔なので、現在のハンサム顔とはかけ離れてしまっているのです。
逆にいうと、僕は、女性や子供の顔は比較的得意です。
まぁ全体的に言えることなのですが、大体格好いい男性が描ける人はかわいい女性が描けず、かわいい女性が描ける人は格好いい男性が描けないことが多いと思います。
それぞれの理想像が、相反する顔型なので、仕方のないことといえばそうなのですが…。

それはともかく、スタンダードな顔の形を再確認するために役立つのがこれです。


2007年版 MEN'S ヘアカタログ
2007年版 MEN'S ヘアカタログ

大人のための美人ヘアカタログ (2007春号)
大人のための美人ヘアカタログ (2007春号)


髪型の参考に使用している人は多いと思いますが、これは顔の模写にももってこいです。
当たり前ですが首から上の写真ばかりですし、ヘアカタログというのは各々違った顔のかたちに合う髪型を探す目的でつくられているので、モデルの顔立ちも微妙に違っていて、いろんなパターンの顔を確認するのに役立ちます(モデルですので、極端過ぎるパターンの顔というのもないので、丁度いい感じです)。


実写が苦手という方は、こちらもおすすめ。
ご存知、癖がなくて技術のある作家、ルーミスの著作品です。


やさしい顔と手の描き方
やさしい顔と手の描き方


顔は、文字通りその漫画の「顔」になりうる部分です。
キャラの顔が、その漫画の第一印象、延いてはそのまんま尾を引いて、その漫画の印象になると言っても過言ではないと思います。
顔は、見た目(=自分の漫画の絵)の中で最も大事な部分なのです。
それほど大事な部分ですから、どうせなら、丹精を凝らした顔をつくりだしましょう。
言葉にすれば矛盾になってしまうくらい難しいことではあると思いますが、読者に広く受け入れらるくらい普遍的で、なおかつ読者がみたこともないほど独創的な、そんな顔が描けたら最高ですね。


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2007年05月03日

ぼくの人物画の先生は本(人物を描くときの基本参考書)

自分の絵はおかしい、でもどこをどうなおせばいいかはわからない…。

絵を描いていて、ある程度眼が肥えてくると、自分の絵に違和感を感じることがあると思います。
でも、完全な技術がまだ備わっていないので、上手くなおせない。
そんなときは、正しい道筋を指し示す参考書があると便利です。
以下に紹介する二冊は、人物を描くときに手元に置いてあると、何かにつけて役立ちます。


人体のデッサン技法
人体のデッサン技法


いろいろな本を見てきましたが、その中でもこれが一番役立ちました。
この本の中には、人間を書く上で役立つ「公式」が詰まっています。
全体的なプロポーションの比率から、各部位の詳細な描き方まで、とりあえずこの本に則って人体を描けば、そうそう狂った絵にはならないと思います。

個人的には、首から肩にかけての部分を描くことが苦手だったのですが(この部分がおかしいと、胴体に別の人の顔を貼付けたコラージュみたいになってしまいます…)、この本のおかげで大分マシになったと思います。
若干著者の絵に癖がある気がしますが、慣れればどうということもないので非常におすすめです。


もうひとつは定番です。


やさしい人物画
やさしい人物画


これは僕が中学生くらいのときに買ったものです。
当時「なにか絵がうまくなる教科書的な本はないかな」と本屋に立ち寄り、いろんなものを物色した結果この本を購入しました。
その後現在に至るまで色んな本を見ましたが、やはりこの本もいつも手元に置いてあります。

数ある技法書の中からこの本を選んだのは、もっとも絵が上手く見えたからだと記憶しています。
実際、著者であるA.ルーミスの絵は、癖が少なく技術もしっかりしていて、一般的に広く好まれる絵柄であると思います。
ただ、やや文章が堅苦しく、レベルも高いので、上記の『人体のデッサン技法』よりは即効性は劣るかもしれません。
しかし、ルーミスのデッサンは本当に素晴らしいので、眼の肥やしにもおすすめです。


以上の二冊は、人物を描く上で本当に役に立ちました(もちろん、今現在も役立っています)。
僕は美術のイロハも知らない人間ですので、まさしくこの二冊は、僕の人物画の先生と言えます。
生涯、手放すことはないでしょう。


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2007年05月02日

基本はモシャス(絵の入力装置を鍛える)

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絵が上手くなりてぇ、でも、そのためにはどうすればいいのか…。

絵などの視覚的な感覚思考を司るのは右脳なので、究極的には左手で描くのが一番いいんじゃねえか、などと考えたりもしましたが、どう考えても遠回りですし、世の中には右利きの絵がうまい人もたくさんいるので、あんまり関係ないなと思い直しました。
なんだかんだ言っても、やはり一番効果的なのは、模写をひたすらやることじゃないかと思います。(とくに最初は、実際のもののかたちを覚えるために、漫画絵ではなく実写の方がよいです。漫画絵でもののかたちを覚えると、そのかたち=デフォルメが癖になってしまうからです)

上の絵は、2006年6月に、下の絵は2007年1月に、どちらもサッカーをモチーフに描いたものです。
おそらく、下の絵の方が上手だと感じてもらえるのではないかと思います(そう願います)。
しかし、2006年6月の僕の眼にはたしかに、上の絵が丁寧で上手な絵に見えていたのです。

私は模写をはじめ、それが習慣になって、今現在まで続いています。
始めてからまだ半年ほどしか経っていませんが、それでも半年前のものを見返すと、「下手糞だなぁ」と恥ずかしくなり、同時に自分の成長が実感できるので、少し嬉しくなります。
こうやって量をこなしていくことで分かったのですが、模写を繰り返すうちに、正しい人やもののかたちを感覚として覚えることができ、そらで(何も見ないで)描いたときにかたちが狂っていると、「なんかおかしい」と感じることが出来るようになります。
ものを見る眼(=絵の入力装置)がほんの少し鍛えられたのです。
それをどうなおせば正しくなるのか、また模写をしながら確認します。
この確認の作業をしながらの模写、というのが大事です。
何かを意識しながらの模写と、何も考えないでの模写は、その成果に明らかな差が生まれます。
これは模写に限らず、何にしてもそうですね。
例えば同じ筋力トレーニングを二人にやらせると、どこがどう鍛えられるかを意識している人の方が、より大きな効果があらわれるということが、科学的に実証されています。
「絵なら無意識にたくさん描いてるよ」という漫画家志望者はたくさんいると思いますが、そういう人よりも、明確な目的意識を持って絵に取り組んでいる人の方が、伸び率は高い、ということです。

そうして、その眼(=絵の入力装置)が「おかしい」と感じることもなく、そのもののかたちが描けるようになったとき、その手(=絵の出力装置)に絵を描く技術が備わったと言えるわけです。
この時、絵の入力装置が狂っていると、結果として出力装置にも狂った技術が備わってしまうので、やはり実写を模写をすることは大事なんじゃないかなと思います。

しかし、こうやって絵を描けば描くほど気がつくのは、自分の未熟さです。
いままでただ漠然と「うまい」と思っていた人の絵が、どれだけの技術を持って描かれているのか、身を持って実感し、自分の絵とのその差にもの凄く凹みます。
しかし、自分の技術のなさに気づくのも、「無知の知」ではないですが、進歩の一環だとも思います。
自分の未熟さを知り、自信をなくすことによって、向上心が生まれ、日々成長が望めるのではないでしょうか。
いや、私はただ単純に尻に火がつかないと一生懸命やれない気質なだけなのかもしれませんが…。
posted by 一〇 at 16:27 | TrackBack(0) | 人物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする